山陰にて。
イカ釣りの帰りに偶然見つけた細い細い水路。
夜中の水辺観察と洒落込む。
周囲に民家が並んでいるにもかかわらず、
水質はとてもクリア。
砂礫底で流れはかなり速い。
ざっと周囲を照らしてみると、
やたらハゼ類が多い。
この場所ならいるかもしれない。
『アユカケ』
カマキリとも呼ばれるカジカ類の一種で、
日本の固有種。
鰓蓋に特徴的な棘を持ち、
その棘で餌のアユを掛けると言われている。
それが名前の由来。
アユカケを探して
この地域にいることは知っていたのだけれど、
あまりにも情報が漠然としすぎていたので、
二の足を踏んでいた。
今回もあまり期待はしていなかった。
そんな予想を裏切ることなく、
小一時間探しても網に入るのはハゼハゼハゼ...。
『ミミズハゼ』
こんな可愛いハゼにも遭遇。
間近で見るまでドジョウと思っていたのは内緒。
やっぱりいなかったか~
諦めて来た道を戻る途中、
駐車場近くの水門にもう一度目をやる。
いた...。
カジカにしては頭がデカい。
おそるおそる網を入れるが、
まったく動かない。
そのまま難なくネットイン。
アユカケ!!
初めての種なのでかなり嬉しい。
頭をつんつんすると、
鰓を膨らませて威嚇してくる。
注意深く辺りを見渡すと岸付近にもう一匹いたので捕獲!
鋭い棘が素晴らしくカッコイイ。
近くにいたセイゴとツーショット。
しかしこの魚、擬態がなんとも巧み。
凝視しないと見つけられないこともしばしば。
その後も観察を続け、
6匹ほどのアユカケに出会えた。
思わぬ出会いに感謝である。
25cmオーバーのアユカケも見てみたいな~と思ったが、
それはまた次回のお楽しみ。
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