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静岡に降り立つ
友人の一世一代の晴れ舞台を祝うべく、静岡に降り立った。生き物好きな彼が人生最大の捕獲劇の末、捕まえたパートナー。式を終え、心の中で「末永くお幸せに」と思いながら幸せのおすそ分けの余韻に浸っていたら電話が鳴り、「ハリネズミ探しに行こうかと思ってるんやけど!」当のお二方から連絡が入る。主役かつ多くのゲストをもてなして疲弊しきっているはず、、、驚異のタフネス。あれよあれよという間に合流し、余韻はどこかに吹っ飛びいつも通りの生き物好きによる生き物探しが開幕するのであった。
二次会はハリネズミ探し
伊豆の山深い場所に車を止め、この機に集まった合計7人の大所帯でのネズミ捕り。「二次会がネズミ捕り」なんてことがあるんだ~。まぁいいや。深く考えず、「楽しくしあわせであればいい」というのが最近のモットーである。時刻は23時30分を過ぎた頃。ハリネズミは“夜行性”なので時間設定はおのずと夜になってしまう。各々がライトを携え、夜の森へと散っていく。
このヒキガエル、でかい
探し始めてしばらくすると、石の上で置物と化している生き物を発見。ビッグなヒキガエルだ。ハリネズミを探しているとちょくちょく目にするこのカエル。「動いたらやられる!」そう考えているのか近付いても微動だにしない。かわいいやつである。
予想外の苦戦
小一時間探してもイガグリモンスターは姿を見せない。開けた場所、道沿い、藪の中、あらゆる場所に目を通したけれど気配がない。気温は高め、湿度も高めとハリネズミ探しの条件としては悪くないはず。生き物探しに正解はなく、「予想外の場所にいた」なんて経験は腐るほどある。あちらのご機嫌次第だからね。
星は綺麗なんだけど、、、
一大行事を終えた面々、流石に電池も切れ気味。ちょっと小休止をはさむ。地べたに寝転がって満天の星空を眺める。これだけで十分しあわせなんだけど、欲を言えば“満面の笑顔”も見て帰りたい。休憩もそこそこに一人で散策を再開する。
リベンジマッチ!
当てがないわけじゃなく小一時間探した情報がある。確率の高い場所にはいない。となれば、その場所から一段奥か手前か。自分がまだ探してない場所は、、、。そんなことを考えなら探すのがとても楽しい。さながら“推理ゲーム”のようで。間違いなく仕事の10倍は頭を回している。
めちゃくちゃカワイイ!「ハリネズミ」登場
探し始めて40分。「やばい、見つからん!」偉そうなことを言っておいてマジでいない。笑顔どころか「やっぱりいないか~」自分が戻った時のなんとも言えない顔がちらつく。「ここにいなかったら終わり」まさに諦めかけたその時、断じてヤラセではない。
念願のトゲトゲが足元に転がっているではないか!急いでみんなを呼び寄せる。
ハリネズミ鑑賞会
「カワイイ!」という声が響く。実際、めっちゃかわいい。まだまだ小ぶりで若い個体だ。
キャッキャしながらおのおの写真に収めていく。綺麗ごとではなく“喜びを分かち合える”のも生き物探しの醍醐味。満足してカメラを収めると「ひどい目にあった!」と言わんばかりに全力で藪に帰っていった。
一つの出会いでみんなが笑顔になれる。そんな最高のネズミ捕りのお話でした。
おまけ
「ハリネズミがなんで日本にいるの?」そう思う人もいるはず。また、「特定外来種」ということもあって付き合い方が難しい生き物です。そのあたりに関しては下記の記事にちょろっと書いてますので、よければご覧ください。