良い意味で意外なことがあると、不思議とすぐ誰かに伝えたくなりませんか?!
今、まさに僕がその状態なんです!皿洗いもそっちのけでこの記事を書いています(笑)
目次
霞ヶ浦の新入り外来魚”ダントウボウ”を食べてみた
『ダントウボウ』というフナに似た魚が数年前から霞ケ浦で頻繁に釣りあげられています。
2016年ごろから再生産と定着が疑われており、いよいよSNS等でダントウボウの写真を見かける機会が増えてきたことから、昨年より霞ヶ浦に通ってダントウボウを釣り狙っていました。
今回はそんな苦労話しなんかより、伝えたいことがあります!
因みに釣れた餌はダントツ「グルテン」でした。
ダントウボウは旨い!
そうッ!恐る恐る食べてみたダントウボウがめちゃ旨かったんです!
確かに、中国の市場や魚介類レストランのメニューでダントウボウは見たことがあったので、まぁ食えるんだろうなというイメージはありましたが。
何と言うか…メニューに”ケツギョ”とか”コクレン”とか並んでたらそっち選んじゃいますよね(笑)
ダントウボウは影が薄すぎてトライしたこがありませんでした。
今回、念願のダントウボウを釣りあげることができたので迷わず持ち帰ってきました。
ダントウボウの匂い ”内臓は臭いが身は大丈夫”
ダントウボウ本来の味を知りたいので鮮度重視!帰宅後、早速ダントウボウを捌いていきます。
ダントウボウのウロコはコイやフナよりも細かくウグイより粗いといった感じです。
釣った時から感じていましたが、フナよりもワタカに近いなといった印象です。
内蔵こそ多少嫌な臭気を発していましたが、ボラやヘラブナなどのヘドロ系でケミカルな匂いではなく、どちらかと言えばティラピアかな…。嫌いな匂いの表現は難しいです。
身には殆ど匂いは無く、強いて言うならば琵琶湖で釣ったウグイのような匂いで嫌な感じはしません。
コイ科魚類では避けては通れないY字の小骨も魚体が小さいこともあり、包丁を入れれば問題なさそうです。
ダントウボウは塩焼きで美味しい川魚だった
川魚の美味しさについて、僕個人の判断基準は”塩焼きで美味しく食べられるか”を重視しています。
因みに”食べられる川魚かどうかの判断”は素揚げです。
つまり、素揚げにするか塩焼きにするかで期待度が違うということです。
今回は悩みに悩んだ結果、塩焼き・素揚げ両方試すことに(笑)。でもですよ、一口目は塩焼きで味わったところに弱気な僕ながらの期待が表れています。
肝心なファーストインプレッション。1人で撮影していたのに関わらず、思わず口に出たのは『えっウマっ!』の一言。
川魚特有の匂いが無く、ハスを食べた時の感動に近いものがありました。
身は柔らかく、よく言えばふっくらしています。
包丁を入れたこともあり小骨も全然気になりません。控えめに言って食べやすく美味しい魚です。
ダントウボウの美味しさは?!★4個!
オススメ度:★★★★★
美味しさ度;★★★★☆
ゲテモノ度:★☆☆☆☆
言わずもがな、素揚げも美味しくダントウボウは川魚の中で味の良い部類に入ると思います。
ただ、もともと食材としてのイメージが強かったのでゲテモノ度は★1個とさせていただきました。
次回のダントウボウ釣行があるかどうかはさておいて、もう一度釣れたら持ち帰りますね。
ハスの美味しさを知ってる方は是非食べて欲しい魚です!
フェイクニュースに注意!ダントウボウは巨大魚ではありません
勢い余って記事を書き始めてしまったのでダントウボウに関する情報が後回しになってしまいました。
ダントウボウ(Megalobrama amblycephala)は、コイ目コイ科クセノキプリス亜科(Subfamily : Cultrinae)メガロブラマ属(Genus : Megalobrama)に分類される淡水魚で、原産国の中国では团头鲂(タントウファン)や武昌鱼(ウーチャンユイ)と呼ばれています。
和名”ダントウボウ”の由来は团头鲂の日本語読みで、日本国内へ1978年に稚魚400尾が持ち込まれています。茨城県には1986年(茨城県の研究機関)にコイ養殖の代替えとして研究用に持ち込まれていますが野外への放流の記録はありません。
霞ケ浦での初めてダントウボウが発見されたのは2002年です。その後、2009年、2012年、2014年と間隔を空けて発見されていましたが、2016年以降若魚や成魚が相次いで見つかるようになっています。
ダントウボウは観賞魚としての認知度が大変低いため、ペットショップに出回ることはほどんどありませんが、2002年前後に少数出回っていたとの情報を目にしたことがあります。
いずれにせよ、この手のマニアックな生き物は入手がとても難しいため飼育する側の心理として手放したくないものです。
また、これだけ外来魚が問題視されている霞ヶ浦において、研究機関が供試魚を逸脱させてしまうようなことも考えにくいため、消去法としてダントウボウに関しては2002年ごろ養殖業者から逃げ出したか遺棄されたと考えるのが自然でしょう。
中国では庶民的な魚で皆に美味しいと言われており、養殖も簡単な魚であるため日本で導入を検討する人がいても不思議ではありません。実際に食べて美味しかったですし。
とは言え、霞ヶ浦への移入経緯は明らかになっておらず、これからも明らかになることはないでしょう。
近年、特にマス類の養殖については扱いが厳しくなっていると聞きます。信州サーモンは、管理釣り場への放流すら禁止されているようです。
外来魚問題の中で、どうしてもペットの遺棄が主たる原因と報じられることが多いですが、実際のところはどうなのでしょうか。
書き出すと長くなりそうなので、またコラムとして書いていきたいと思います。
そうだ、結局最後になってしまい申し訳ありません。日本ではダントウボウが最大2mまで成長するといった誤った情報が流れていますが、中国でダントウボウが巨大な魚という認識はされておらず、多くの場合”ダントウボウは40cm前後の魚”と記されています。
ダントウボウの大きさは一般的に最大で60~70cmと考えて良いでしょう。