それはそれは楽しみにしていた和歌山のバラムツ釣り。
新年一発目の初釣り。
ウキウキしながら準備をしていた前日のこと。
「風が強くて船が出せれない....」
その言葉を電話越しに聞いて絶望したことは言うまでもない。
いきなりバラムツ...中止?
近所に中古ショップがないから、
こんなくそ高いジグまで買ったのに。
中古であれば500円でおつりが来る。
ただただ落胆していた自分とは対照的な友人。
「電話かけまくって出てくれるとこ探す!」
ちょっとやけくそ気味に聞こえたその言葉と行動が、
奇跡を起こす。
「行ける!静岡で!」
まじか!
...
......
.........静岡?
350kmの大移動の決行である。
毎度毎度、友人の行動力には目を見張るものがありますな。
いざ行かん!駿河湾!
四人を乗せ新東名をひた走る
二年ぶりかな、この地で釣りするのは。
眼前にそびえる富士山を見て懐かしい記憶が蘇る。
サービスエリアや釣具屋に寄ったりなどして、
集合時刻の18時に港へ。
今回お世話になったのは遊漁船「鶴丸」さん。
バラムツの前にちょろっとタチウオもさせてもらった。
しかし、撃沈!
まあ、自分の腕前なら納得の結果である。
そして本番のバラムツ!
タックルはジギングロッドのMHにPE4号、ナイロン130lbを使用。
今回はチャーターということもあって、
少しライトなタックルでやってみることにした。
乗合だとライトタックルは魚に主導権を握られて、
他の人とラインが絡んでしまうこともあるので要注意。
同船者が全員友人というのは気を遣わなくてよいので、
本当に楽しい釣りができる。
ジグは300g。餌はサンマを真っ二つにしたもの。
準備ができたら海へドボンっと投入。
水深は300mで魚がいる層は約120mほど。
到達したらロッドを軽くあおって誘いつつ待つ。
しばらくしてもアタリがない。
「これはもしやいつものやつか」
嫌な記憶が脳裏をよぎる。
比較的確率の高いバラムツ釣りでボウズを重ねた日々。
『釣れない=いつも通り』
なのである。
ため息が出そうになったその時、
友人のロッドが目いっぱいの弧を描いた。
何度もラインを出され、出された分をまた巻く。
格闘した末にユラ~っと水面に顔を出したのは立派なバラムツ!
待望の一匹!
ナイスファイト!
みんなが笑顔になる素晴らしい一匹。
これを口火に常にだれかの竿が曲がっている“いつも通り”とは程遠い事態に。
みんなの口からこぼれる「めっちゃ楽しい!」。
友達と一緒にたくさん釣れたらそれ以外の言葉は出てこない。
一人で八本水揚げしていたUK。
流石っすねぇ!!
自分は四本ほど。うち一匹はミニサットウ。
タックル強度を少し心配していたが、
150cmまでなら問題なくファイトできた。
“自分の身の丈を超える”
となれば、もうワンランク強いタックルで挑みたいと感じた。
釣りを終えて....。
それにしても今回は本当に楽しい釣りだった。
船長さんはもちろんのこと友人にはとても感謝である。
心地良い疲れと筋肉痛を感じ、
「もうしばらくはいいかな」
そう満足しきって帰路についたが、
友人と別れた後に「またみんなと行きたい」
とすぐに考えを改める。
祭りの後の寂しさ。楽しかった証拠。
~参考までに~
ロッド:ダイワ ヴァデル 60MHS
リール:シマノ バイオマスター8000HG
ライン:PE4号(270m)+ナイロンリーダー130lb
ジグ :300g
針 :菅ムロ40号
エサ :サンマ