タナゴモドキ(エンパイアガジョン)

タナゴモドキという魚をご存知でしょうか?

名前の通り、タナゴに似た魚なのですが、タナゴ以上にレアな魚なのです!

タナゴモドキの特徴は?

こちらは本家本元のタナゴ”ヤリタナゴ”です。

鮮やかな色彩がまず目に飛び込んでくるでしょう。

それではタナゴモドキをお見せします。

エンパイアガジョン(Hypseleotris compressa

いかがでしょうか?そっくりですよね!

外見も似ていますが、それぞれの生活史に必要不可欠なものがあるという生態も似ています。

このように特殊な生態を持っているため、どちらの種も環境破壊に対してとても脆弱であり、世界中において絶滅の危機に瀕しています。

まずは形態的な特徴からご説明しましょう!

上がタナゴモドキ、下がタナゴです。

実はタナゴモドキはハゼ亜目カワアナゴ科に属するハゼの仲間です。

ですので、背ビレが第一背鰭と第二背鰭に分かれています。

タナゴはコイ科に属するコイの仲間になるので、口髭があり背鰭は分かれていません。

もちろん、ナマズ類やレインボーフィッシュ(太古は海を利用した)をはじめ例外はありますが、純淡水魚の背鰭は1つ。少しでも海を利用する魚の背鰭は2つと覚えても良いでしょう。

タナゴは貝が必要!

タナゴの仲間は二枚貝に産卵するため、二枚貝が生息できない環境では繁殖できません。

つまり、タナゴの場合は川底がコンクリートになってしまったり、ちょっとした川の汚れや流れの変化によってタナゴは生き残れても水質悪化に極端に弱い二枚貝が先に全滅してしまうと、タナゴも姿を消してしまいます。

タナゴモドキは生育するのに海が必要!

エンパイアガジョン捕獲地点から1km下流の様子。堰や護岸など皆無だ。

タナゴモドキはカワアナゴの仲間ということで、仔魚期(赤ちゃんの頃)は海水が侵入する海から河口域でしか生息できないのです。

こんな小さな魚です。ちょっとした段差の堰でさえ致命的になってしまいます。

エンパイアガジョンを求めてオーストラリアへ

僕は大きな魚であろうと小さな魚であろうと初めての一匹には全力で挑みます。

わざわざと思われるかもしれませんが、4日間も使って探しました。

何十ヶ所も回って一箇所だけ!

半ば諦めかけ。でも、時間が許す限り網を振り続けてしまうものですよね。

この時も親友とヘトヘトになりながら最後にこの場所にたどり着きました。

やったー!入ったぞ!

水草と岸辺の少し流れが淀んだ場所に潜んでいた

採集好きにはたまらない瞬間でしょう!

全てが報われる瞬間。そしてほっとする瞬間でもあります。

美しい!ずっと眺めていたい。

貴重な時間をこの魚のために使って本当に良かったって今でも思います。

日本からちょっと遠いから、次いつ会えるか分からないけど、環境配慮に優れたオーストラリアなら、この先も本来の生活を続けていくことができるでしょう。

この川を見て、そう安心させられるオーストラリアの旅でした。

僕と一緒にガサガサ旅に出かけませんか?

山根央之
ガイド:山根央之

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【エンパイアガジョン】オーストラリア・クイーンズランド州
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