たまには真面目に生き物について記事を書いてみようと思い立った。
しかもいつもの小型サンショウウオではない。
近畿地方の渓流部に生息するナガレヒキガエルについてである。
ナガレヒキガエルとは?
知識が少ないため普段は生き物の特長等について真面目に解説することは避けている。
が、今回は後述するように大量のナガレヒキガエルに出会って頭の中がナガレヒキモードになってしまった。
そこで、ナガレヒキガエルについて改めて調べてみた。
- 生息エリア:近畿地方から北陸地方にかけて
- 生息ポイント:山地渓流付近の森林
- 大きさ:70-170mm アズマヒキガエルなどとほぼ同じ
- 体色:個体差が激しい
- 体の特徴:他の国産ヒキガエルと比べると四肢が長く、水搔きも大きい
- 繁殖期:4-5月
- 他のヒキガエルとの見分け方:ナガレヒキは鼓膜が見えないか、とても小さい
へええそうだったのかー。
こうやってフィールドで実際に見てきた生き物について調べるのって面白いな。
なんだかちょっと賢くなった気がするぞ。
生息エリアは西日本が中心なので、関東の生き物屋から人気があると聞いたことがある。
これはヒダサンショウウオなんかと同じ現象だろうか。
さてそれでは今回何があったのかというと。
祭だワッショイ!林道にナガレヒキガエルが大集合!
10月のある日、いつものようにサンショウウオを探して山へ。
ただ、山に入ることを躊躇するような天候(霧と小雨)だった。
山へ続く林道で悶々と考える。
「おそらくこれはフラグが立っているから、引き返すべきだ」
我ながらオトナである。
遭難でもして人様にご迷惑をおかけするわけにはいかないのだ。
ただ脚は勝手に前に進んでしまうので、おいこらちょっと待て俺の脚よ、とツッコミを入れたその時だった。
ヒキガエル!
さらにその向こうにもヒキガエル!
そのまた向こうにも!
果てしなく続くアスファルトに2-3m間隔でヒキガエルが鎮座しているではないか!
引き返す⇨ヒキガエル に変更されたのは言うまでもない。
ナガレヒキガエルをまじまじと観察
前夜から暖かい気温+雨という両生類にはベストな天候だったため、日中もそのまま集合してお祭状態だったのだろう。
これまで何度も観察はしているだが、ナガレヒキガエルが主役ではないフィールド活動だったため、雑にしか観察していなかった。
満を辞して、ナガレヒキガエルが主役の観察である。
林道で出会ったのは約20匹。
個体差も含めて、観察し放題である。
大量のナガレヒキガエルを観察して気づいたこととしては
- 体色は様々だが他の国産ヒキガエルに比べると緑色っぽい個体が多いように思える。
- 脚部が非常に長い
- ほぼ垂直の壁も登れるんだね
- 興奮の種類がサンショウウオとは違うね
- やっぱりサンショウウオも見たかったなあ
これ以上書くと煩悩がどんどん出てきそうなので、ここで割愛。
以下、特に気になった点を写真と共にご紹介。
長い脚部
セクシーな脚部を惜しげもなく見せてくれた。
さすが、お祭である。
体色はさまざま
冒頭でご紹介した通り、他の国産ヒキガエルと比較すると体色の変異が非常に大きいと感じる。
おわりに
最後に煩悩が見え隠れしてしまったが、非常に魅力的なカエルであることには間違いない。
何より、己の住む地域から比較的近場で観察できるという事実に幸せを噛み締めるべき存在であろう。
そして、真面目に生き物について書いてみようと思い立って書いてみた本記事だが、結局のところ筆者の語彙力の低さから、写真の点数でお茶を濁したのは言うまでもない。