オオダイガハラサンショウウオ採集 ~first challenge~

紀伊半島和歌山県にて。

沢を巡ること十数本。

山を登ること十数キロ。

車による二日間の総移動距離。

結果。

「なんの成果も得られませんでしたー!!」

まさに完全敗北。

詳細はと言うと...。

初日

標高の高い山を攻めるも良い雰囲気の沢が見つからない。

早々に見切りを付けて、50㎞程離れた次の場所へ。

途中でアジサイがあまりにも綺麗だったので少々ブレークタイム。

そして到着してすぐに渓流へと足を踏み入れる。

ため息が出るほど透き通った水辺を歩き、

感服するほど優美なエメラルドグリーンの谷を抜けて出会ったのは

イモリだった。

こんな所にもいるのか...君は。

先ほどとは違ったため息が出た。

気を取り直して、違う沢に入ってみる。

すると、少々変わった生き物が底の方でうごめいている。


予想外、ヤマトヌマエビ参上

ヤマトヌマエビ。

ヤマトヌマエビ?

こんな標高の高い渓流域に生息するものなのか。

そもそもヤマトヌマエビなのか。

謎である。

この後も特に進展はなく、

崖の中腹で身動きが取れなくなって大半の時間を浪費して終わる。

「この枝が折れたら死ぬ」なんてアニメの世界だけだと思っていたが、

実際に体験することになるとは。

なかなかデンジャラスな体験だったので、二度と無理な崖登りはしないと誓った。

枝から枝へと移る拍子に長年愛用していた偏光グラスが谷底に落ちていった。

自分の身代わりになってくれたのだろうか。少し悲しい。

その時の詳しい内容はコチラ。

望まないロッククライミングによって疲労困憊だったので、

少し仮眠をとって夜の部へ。

比較的車から近い滝下の沢を探ってみると、なぜかウナギ。

次の沢でもウナギ。とヨシノボリ。そんでヤマトヌマエビ。

この時点で確信した。

サンショウウオはいないと

“やっぱり源流部”という結論に至り、初日終了。

そのまま車中泊で三時間ほど休憩して、夜明けとともに沢を登り始める。

周囲に道はなく深い山の中で孤立した谷を目指す。

途中で何mあるのかわからない雄大な滝に遭遇。

観光であれば感動して大満足だが、今は邪魔者でしかない。

難儀してかわすも、野山を歩けばヒルが足にへばり付く始末。

その上、10m程上の崖ではカモシカが走り周り、

有り難いことに落石のプレゼントまで寄越してくれる。

う~ん、自然って素晴らしい!

この後も滝に直面&迂回を何度か繰り返すが、時間的に危ないので引き返す決断をした。

目的の場所を目の前にして諦めるのはなかなか悔しいものがある。

しかし、圏外の状況では小さな怪我でも命取りになる。

足の骨折だけでも終了のチャイムが鳴る。

どんな状況でも命が大事

そんなこんなで物の見事に惨敗した採集ではあったけれど、

人の手が加わっていない大自然は本当に美しかった。

また、近いうちにリベンジします。

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