![【珍魚の中の珍魚】タツノオトシゴ探し](https://totokore.com/wp/wp-content/uploads/2017/09/IMG_1141.jpg)
あまりにも暇だったので、『珍しい魚 採集』で画像検索をかける。
よく知っている魚もいれば海外の奇抜なカラーリングの魚まで様々。
見ているだけでもなかなか面白いのだけれど、目を引く姿がちらほらあった。
その中でも特に気になった魚。
それが『タツノオトシゴ』。
タツノオトシゴ探し、開始!
一目見て「これだ」と思った。“捕まえてみたい” “間近で見てみたい”
そんな衝動に駆られる。これを人に話すと、「水族館に行けば?」
そう言われることが多々あるがそうじゃない。
お金を払ってガラス一枚挟んで見る姿と、
苦労してたどり着いた末に手の上で見る姿はまるで違う。
嬉しくて手が震えることだってある。感動して膝から崩れることすらある。
その感覚を味わいたい。
そしてタツノオトシゴ探しの日々が始まった。
一向に姿を見せてくれないタツノオトシゴ
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1回目は3月の鳥取。
水温もまだまだ低く適した時期とは言えないが、
どうしても行きたくなって足を運んだ。
漁港内の壁面をタモ網でゴリゴリするも、結果はダメ。
2回目は6月の岡山にて。
タツノオトシゴを捕ったことがある人にお願いして、
深夜の漁港を案内してもらった。
それでもタッツーの姿を見ることはなかった。
3度目の正直?
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そして三回目。福井県若狭湾。
友人との釣行でショアジギやロックフィッシュがメインターゲット。
というのは建前で、自分はもちろんタッツーがメイン。
夜中はタツノオトシゴを探し、朝マヅメはジグをぶん投げる。
昼間は暑いので温泉で寝る。このスタンスで挑む。
金曜の仕事終わりとともに海へと向かう。
到着早々、ロッドを持たず網を持つ自分。
漁港内の壁面やロープに目を凝らし、
いそうな場所を網でゴリゴリ。
すると最初のゲストのお出ましである。
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【アオウミウシ Hypselodoris festiva 】
青と黄色のコントラストがとても美しいウミウシ。
とても嬉しいのだけれどタッツーじゃないのでバイバイ。
次はこの子達
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【アミメハギ Rudarius ercodes】
小さくて可愛いおちょぼ口達。
かなり頻繁に入ってくる。
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その後もメバルやカサゴ、メジナ、アナハゼなどなど
多様な魚が捕れるが肝心のやつはどこにもいない。
気が付けば夜空も白んできたのでショアジギへ移行。
懸命に投げるもジグが襲われることはなく、実に平和だった。
昼間は温泉でのんびりすることに。
というのも、日中はあまりにも暑く干物になりそうだったので、
夜に備える算段。
クーラーガンガンの部屋でごろ寝。
間違いなく今回の釣行で最も幸せな時間である。
第2ラウンド!開始!
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そして夕マヅメ。
絶好の釣りタイムだというのにタモ網片手に漁港を走り回る自分。
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その姿をあざ笑うかのように鳴く二羽のカラス。
あいつらを見返してやろうと奮起するもまるでダメ。
諦めかけたころ、今まで見たことがない魚が網に入る。
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後日、教えてもらったことだが【スイ Vellitor centropomus】という魚らしい。
イトヨみたい。かわいい。
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そして、流れ藻をすくった瞬間とても嬉しいゲストが登場した。
【ハナオコゼ Histrio histrio】
まるでミニアンコウ。
おしゃれな縞模様につぶらな瞳。
いかつい口にチョコチョコ歩くように使う鰭。
ドストライクな外見である。
本命ではないものの嬉しい気持ちにしてくれた一匹。
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そして朝を迎える。
3度目の正直でダメだった。
ダメだったので....。
4度目の正直!タツノオトシゴ探し!
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9月の終盤。福井県にてogrさんと遊んだ次の日。
「忙しいだろうし最後にちょこっと顔だけ出して帰ろう」
そう考えてogrさんに連絡を入れるとすぐに電話がかかってきた。
「タツノオトシゴ採るの手伝いますよ!」
....まじっすか。
今年の春から血眼になって探していた生き物“タッツー”。
今年の大きな目標の一つ。
こんなお誘い断わる理由も皆無なので、
むしろ喜んでご教授お願いした。
4度目の正直だ!
“竜の落とし子”
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ポイントに着くまでに数々の面白い話を聞かせてもらう。
魚突きもされるそうで、釣りとガサガサの視点しか持っていない自分にとって、
どれも新鮮で感心させられることばかり。
「そのうち教えてもらおうかな....魚突き」
なんて考えているうちにポイントに到着。
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曰く、タツノオトシゴが好む海藻があるそうな。
それが繁茂している場所を探すとのこと。
あとは、ひたすら海藻を引き上げる作業に勤しむわけだ。
引き上げては海藻と睨めっこ。
いない。
それを何度か繰り返していた時、ogrさんが引き上げた廃ロープに恋い焦がれた姿が!
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いたぁぁぁー!!!
タツノオトシゴ!!!
二人で思わずハイタッチ!
夢にまで見た姿が手の上にいると思うと嬉しさが込み上げてくる。
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まだまだ小さいけれど容姿はまさにそれ。
おちょぼ口と安定感のない泳ぎ方がまた可愛らしい。
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バケツの中でしばらく観察。
そして一言。
「これは見つからんわ」
一度、海藻なり廃ロープに巻き付いてしまうと探すのは至難の業。
今まで夜にライトで照らしまわって探していたりもしたけれど、
考えを改めねば。
飼ってみたいという気持ちはあったけれど、
餌が供給し続けられないので断念。
生きor冷凍アミエビと言うだけでハードル高めなのに、
一日に数回給餌が必要と言われれば、、、ね。
少し後ろ髪を引かれる思いで海に帰す。
フワフワと流れに負けそうになりながらも、
懸命に泳いでいく姿がとても印象的だった。
それにしてもとても楽しく充実した遠征だった。
それもこれもogrさんのおかげだ。
ありがとうございます!
出会いはブログにコメントしていただいたことが始まり。
こんな出会いがあるならブログもなかなか良いもんだな。
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