
Kazuhoがぽろっとこぼした”ヒナモロコ”が”静岡”にいるらしいという言葉。
怪魚ハンターの僕が聞き逃すはずがありません!いざっ!釣り&採集!
ヒナモロコってどんな魚?

「ヒナモロコ」は、コイ目コイ科クセノキプリス亜科ヒナモロコ属に分類される淡水魚です。
成魚のヒナモロコの全長は、5cm前後が平均的で最大でも7cmと小さな魚ですが、とても希少な魚なんです。
ヒナモロコは絶滅したと思われていたが・・・

ヒナモロコは生息環境の悪化が原因で一度、絶滅したと思われていた魚です。
1993年、耳納塾が開催するヒナモロコに関する講習会を訪れた福岡県田主丸町に住む小学生の女の子が「この魚なら、学校の水槽にいるよ!」と発言したのです。
その場にいたヒナモロコを愛する大人たちの慌てた姿は簡単に想像できますし、どこか微笑ましいですよね。
ですが、事は急を要する事案でした・・・。小学生がヒナモロコを捕まえた土の畦溝はこの日の一週間後には3面コンクリート化の工事が予定されていたのです。

耳納塾のメンバーはその日の夜に農家を一軒一周り、ヒナモロコの存在意義と小さくかよわい生き物と共存することこそが新たな農業発展の可能性であること、何よりこの環境が子供たちにとって宝物であるということを想いを伝えたそうです。
農家の方々もヒナモロコの存在意義を理解し、工程は急遽変更となり、側面は石積みへと変更され、泥底は残されました。
耳納塾が無かったら、小学生がヒナモロコの形を覚えていなければ、農家の方々が理解してくれなければ...。考えるだけでゾっとします。
今では、ヒナモロコは田主丸町指定の天然記念物になっており、放流活動も行われているようです。
農家の方々もヒナモロコとタイアップしたお米をブランド化しています。
ヒナモロコを静岡で採集します

kazと他愛もない話をしているとこんな話になりました。





もう、kazとの会話は上の空!【ヒナモロコ 静岡】で早速検索です。
ガチャ切りしない僕がいかに紳士ということを分かって欲しいものです。







今回、google mapの航空写真で目星をつけたのは一か所だけ。
それ程、自信があったのですが、水辺を覗きこむと大当たり!
小魚たちが沢山泳いでいます。パッと見た感じ、魚種は1種類。
早速、ガサガサしてみると!

なんと一投目でヒナモロコが入りました!
僕にとって初めて見る魚なのでめちゃくちゃ感動です。
それと共に、また一つ目標を失ってしまった...。と、いつもの喪失感に苛まれます。
取り合えず、観察ケースに入れてみましょう!
静岡産ヒナモロコは外来種

ヒナモロコは日本でこそ極限られた地域にのみ生息していますが、大陸では朝鮮半島から中国東部まで幅広く生息しています。
観賞魚業界で大陸産のヒナモロコが流通することもあり、無責任なブリーダーや飼い主がこの川に放流したのか。それとも、偽善者が九州産のヒナモロコを保存する為に放流したのか。
コウノトリが運んできたのか。そりゃ無いなw

いずれにせよ、伊豆においてヒナモロコは外来種であることに変わりないので、これ以上、拡散させることだけは厳に慎むべきです。
因みに静岡の一部の地域に定着しているヒナモロコは九州産では無く、大陸産の可能性が高いようですね。

伊豆半島は田植えの時期が遅かったり、田んぼへの水の引き方が違ったり、海が近かったり、暖かな環境だったりと、もしかしたらヒナモロコの生息環境に近いのかもしれませんね。
ヒナモロコを釣ってみる

これだけヒナモロコがいるなら釣りでも楽しめそうということで、車にタナゴ竿を取りに戻ります。
タナゴ針と述べ竿は車に積んでおいて損は無いですよ!
全部揃えても、4000円といったところです。因みに針はがまかつの三腰がオススメです!

水草の隙間に仕掛を流し込むといくらでもヒナモロコが掛かってきます。
まさに入食いとはこのこと。ヒナモロコ以外は釣れません。

磯は釣り師だらけ、ココは俺一人。やっぱマイナーな淡水魚は良いですね。
人混みに疲れたらココにヒナモロコ釣りに来ることにしようと思います。

うだるような暑さの中、20匹ほど釣って存分に癒され大満足。近いし、良く来る地域なのでこの場所のヒナモロコの行く末を見守っていこうと思います。
静岡県伊豆半島のヒナモロコは、外来種であるのは事実だけど、優占種にもなってそうだけど、僕にはどうこうする知識も権利もありませんからね。
現場を見て、一つ思ったのは、これだけ強そうな魚が何で絶滅しそうになっているのかな?
やっぱ大陸産は強いのかな。きっとそうじゃないはずです。