耳石というものをご存じだろうか。
魚の頭骨に左右一対あり、平衡感覚(バランス)に関係するもの。
主成分は炭酸カルシウム。
部屋の掃除をしていたら出てきたので、
少し書いてみる。
誰も得をしないことは目に見えているが。
さて、なぜこんなものが家にあるかと言うと、
学生時代に魚の頭からひたすら耳石をほじくり出す研究をしていた。
その産物である。
一日に数百という魚の頭をかち割っていたので、
当時は若干のトラウマだったな。
情報の宝庫、耳石
魚の鰓の奥に薄い骨があり、
そこを割ると耳石がある。
写真があれば分かりやすいのだけれど。
今度暇があったら久しぶりにやってみよう。
ただ、この耳石、魚体に対して小さく紛れやすいので、
一度見失うと捜査は難航する。
おまけに薄く割れやすいという有り難くない特徴も持っている。
なぜ、このようなものをほじくり出す必要があるのか。
それは“年齢”を特定するため。
耳石は時期によって形成度合が変化する。
一般的に魚は冬に年輪が形成される。
したがって、二本確認できれば、
二回の冬を経験したということがわかる。
もちろん種によって違いがあるので一概にはいえないが。
生物の研究において年齢はとても重要なファクターとなり得る。
とはいえ、これ単体ではなくここに『体長』『体重』『生殖腺指数』
など他のデータを加味して結果を出すことになる。
例えば上記のデータから考えるのであれば、
「~歳の個体は約~cm程度に成長し、性成熟している(orしていない)」と言える。
と、そんなことが導き出せる。かなり大雑把だけれど。
....
.......
...........疲れた笑
そんなわけで、ここからは写真に頼ることにする。
これはカレイの耳石。
ルーペとiPhone7で意外と撮れるものなのね。
輪っかが見えると思う。
これが年輪。
これはマダイ。
他の研究室の友人が研究で使ったものをもらった。
臓器が必要で胴体はいらないって。
贅沢極まりない!
美味しくいただきました(*^_^*)
カピカピになったご飯粒。
ではなく金魚の耳石。
どこからサンプルを入手したのか、
なぜ取り出したのかは覚えてない。
謎が深い。
他にもどこかに転がっていると思うので、
気が向いたら書いてみます。
それでは。