オオサンショウウオ観察 . 岡山 . 2019 . 5

2019年5月。深夜3時ごろ。

岡山に寄る用事があったため、いつもの場所にオオサンショウウオの顔を拝みに行く。

夜出歩いても寒くはなく、暑くもない。

なにより蚊がいない。

ずっとこんな夜が続けばと思うが、

すぐにジメジメ蒸し暑い夜がやって来るのだろう。

それまでは優雅な夜を楽しませてもらおう。


オオサンショウウオの居つく堰へ向かう

実はオオサンショウウオは探しやすい部類の生き物。

動きはゆっくりだし、なにより体がデカイ。

ポイントで言うと、「水が流れ落ちる場所」の際に陣取って餌を待っていることが多い。

堰なんかがその代表例だ。

今回も小さな小さな幅1m、落差50cm程の堰というか落差工に向かう。

案の定、4匹ほど下流に頭を向けて餌を待っていた。

田んぼの季節も相まって水は少し濁り模様。

呼吸の瞬間を捉えようと試みてもブレブレ。

それにしても妖怪の様な面構えだなあ。

ほぼ水から出て餌を待っている個体も発見。

両生類とはよく言ったものだ。

一見派手な体色にも見えるが、意外と河床になじむ。

水中で観察するとなおさらで目の前の大岩と思っていたものが、

実はオオサンショウウオだったなんてこともある。

何度見ても珍妙な生き物だなーと。

「令和」もオオサンショウウオは健在です。

30分ほどじっくりねっとり観察できたので次のポイントに向かう。

足元にも潜んでいるオオサンショウウオ

この場所は少し特殊で民家のわき、水路のマスの中にいる。

目を凝らしてもわかるかどうか。

ちなみに昼間は多くの人がこの上を往来する。

そんなとても身近な場所にも潜んでいる「オオサンショウウオ」。

お世辞にも「良い」とは言えない水質。

しかし、この場所、こいつにとってはまさに「天国」のような場所なのである。

失礼して横から一軒家を覗き込んでみる。

丸々肥えておられる。

子豚のような膨れ具合。

ここは細流から大量の小魚が供給されるため餌には事欠かないのだろう。

いるだけでご飯に困らず、外敵からは強固なグレーチングでガードされている。

なんか無性に羨ましい。

良いことばかりかと思いきや、

意外と落差があって登り辛い仕組みになっている。

移動しやすいのは雨が降って増水した時だけ。

なんだか井伏 鱒二の小説「山椒魚」が頭に浮かんだ。

もしかしたら、寒いほどの孤独を感じているのかもしれない。

そう思うと一概に羨んでもいられない。

次第に空も白んできたので観察はここまで。

次に会ったらこいつは親豚ぐらいになってそうだな。

 

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