サンショウウオ探しと言えば山に登って岩や倒木をひっくり返して探すのがセオリー。
故にとてもしんどい。
今回はセオリーを封じて目視のみでサンショウウオを探してみた話。
ターゲットは?
結論から言うとターゲットはハコネサンショウウオにした。
理由はこれまでの経験から他のサンショウウオに比べて夜中に出歩いている可能性が高いと思われるからだ。
出歩いている姿を何度も目撃している。
他にはイシヅチサンショウウオも夜中に目視で見つけられるが四国は遠すぎるのでパス。
その昔、イシヅチサンショウウオに沼って狂気とともに四国へ通っていた頃がとても懐かしい。
今はそこまでの熱量はないので、比較的アプローチしやすいハコネサンショウウオをターゲットとした。
自分の推しサンショウウオでもあるので、テンションも上がる。
いつ探しに行く?
これも結論から言うと春か秋の夜間に観察しに行くことになる。
サンショウウオは夜行性のため、夜間に活動的になるからだ。
夜間観察は滑落、転倒、道に迷う、獣との遭遇など、リスクが盛りだくさん。
良い子は真似をしてはいけないのだ。
時刻はこれまでの経験から、日没後1時間以降が良いと思われるが、「サンショウウオは何時ごろに活発になるか」は諸説あるらしい。
季節としてはいつがベストなのか、この記事を書いている段階ではわからないが、サンショウウオ観察の王道である春か秋が良いと思われる。
*夜間観察はとても危険なためお勧めしません。自己責任でお願いします。
装備は?
- ヘッドライト: まずこれがないと何も始まらない。安価な物は明るさが足りなかったり、耐久時間が短かったりするので、自分の命を守るためと割り切ってハイエンドモデルを購入することをおすすめしたい。
- 滑り止め: チェーンスパイクやピンソールを活用して岩や苔で滑らないようにしたい。これも命を守るためだと思ってケチらずに購入することをおすすめする。
- アウター: 雨にも対応するためここはやはりアウトドア用の防水透湿素材(GORE-TEXなど)の上下を活用したい。下半身はウェーダーでも良い。いろいろなアウトドアメーカーから発売されているが、価格と耐久性の面から、おすすめしたいのはモンベル。
探してみた
いざ実践。
クドいようだが危険なので良い子は真似をしてはいけない。
過去にハコネサンショウウオを目撃したポイントに辿り着くと、ヘッドライトが照らした先には複数の幼生がいた。
日中は石の下などに隠れている幼生も夜間は姿を現していることがある。
夜間の張り詰めた緊張感のなかで、幼生が見つかるといつもほっこりする。
さあ次はいよいよ成体だ。
石や枯葉が満載で、こんなカオスの中からサンショウウオを見つけるなんて神業ではないかと思う。
幼生探しである程度満足し、殺気が少なくなっていたからだろうか。
探し続けること1時間。
誰かに見られている気がして振り向くと、彼はそこにいたのだった。
練習あるのみ
そしていつものように”流れ”が来ているときは練習あるのみ。
条件の良い夜は続々と現れる。
慣れてくるとハコネサンショウウオが居そうな場所がわかってくる。
ターゲットが目に飛び込んでくる感覚。
他の生き物にはない特別感。
これはこれで興味深いものがある。
夜間観察はハイリスク
目視によるサンショウウオ探しは楽しめたものの、ちょっと怖い思いもしたのでご紹介。
ポイントを訪れるのが久しぶりだったこともあり、帰りのルートがわからなくなってしまったのだ。
具体的には、渓流を対岸へ渡るポイントを見誤ってしまった。
ちょっと焦ったが、ルートを引き返し目印を見つけることができたので、ことなきを得た。
言わずもがな、夜間は日中と比べると視界が悪いため、目印となるものを見逃してしまいがちだ。
サンショウウオ探しは茨の道。
命が幾つあっても足りない危険な趣味だと改めて感じた夜であった。
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