シロマダラはナミヘビ科マダラヘビ属のヘビで、なかなか見つからないことで有名だ。
たまに、メディアで“幻のヘビ”として、取り上げられることもある。過去に福井県で見せてもらったことはあるけれど、完全にガイドしてもらったので今回は自力で開拓してみる。
シロマダラを岡山で探す
シロマダラは生息場所が限られているわけではなく、北海道から九州まで全国各地に生息している。
ただ、個体数が特別多いわけではなく、夜行性ということも相まってなかなかお目にかかれない、という話。そのため、「~県で探す!」というよりも、シロマダラが好む生息環境を探した方が出会いやすい。
というわけで、今回は特に意識せず最寄りの岡山県でシロマダラを探してみる
シロマダラの生息環境はどちらかと言うと乾燥系
シロマダラは、
- カナヘビ
- ヤモリ
- トカゲ
など、小型の爬虫類を好んで食べる。ということは、それらが好む場所を探せばシロマダラにつながるはず。
環境は、一般的なヘビのイメージである水辺というよりも、林道わきの水抜き穴や石積みをメインに探す。場所が場所だけにマムシはおらず、たまにヒバカリが顔を出している。
ヒバカリは水辺、乾燥系、どちらにもいるイメージ。本命以外のヘビ観察を楽しみつつ、周辺を探していると堂々と縞模様のヘビが横たわっているではないか!
シロマダラ発見!
念願のシロマダラを発見!久しぶりなので、かなり嬉しい1匹。
出会えたこともそうだけど、読みが当たったことで自己満足の世界に浸る。生き物探しは“推理ゲーム”の要素を持っていると個人的に思っている。
シロマダラを観察する
あらためて、シロマダラをまじまじと観察してみる。
なんといっても、名前の由来にもなっている“白黒の斑模様”がきれい。まったくの初対面だったら毒蛇と警戒しそうな見た目をしている。
もちろん、無毒のヘビだけれど。
目は意外とつぶらでかわいい。顔つきも優しい雰囲気。
ただ、近付くと鎌首をもたげて豪快に威嚇してくる。
「シャーッ」という音とともに攻撃してくるけれど、範囲が狭いので噛まれることもない。
ちなみに、無毒とはいっても噛まれれば雑菌が入るので、おすすめはしない。
また、総排泄口(そうはいせつこう)近くの臭腺から出る液体はかなり臭うので、触るときは手袋をするか覚悟をするか、どちらかを迫られる。
とはいえ、攻撃されたときの威嚇行動なので、触らず観察するぶんには問題ない。
むしろ、こちらから無理に触っておいて臭いと文句を言うのは、ヘビからしたら理不尽極まりない話だ。
シロマダラは幻のヘビ
「シロマダラは幻のヘビ」というと、
「そんなことはない」
「どこにでもいる」
という意見がある。
たしかに、そうかもしれないが、それはあくまで“ヘビや生き物について知っている人の言葉”だと思う。初めての1匹を真剣に探している人にとっては「幻のヘビ」に変わりない。
人によって、もしくはたどり着く過程で出会いの価値は違うものだから。
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