当サイト管理人Kazuho氏からサンショウウオ探索のコツ、否、”サンショウウオレーダー”(by Kazuho)を伝授してもらい、自力でマホロバサンショウウオを発見することができた。
何かこう、勢いにのってる感じがした。自分の サンショウウオレーダーの感度が高まっている。 今がチャンスである。そこで以前から温めていた、ある計画を実行することに。
*マホロバサンショウウオの探索記事はこちら↓
ヒガシヒダサンショウウオ とは?
実は前々から、実家からそれほど遠くないポイントにヒガシヒダサンショウウオが生息しているらしい、ということは知っていた。
しかし、なかなか予定が合わず、そのポイントを訪問できずにいた。サンショウウオレーダーの感度が高まっている今がチャンス。現地へ行って確かめるしかない。
ヒガシヒダサンショウウオは2018年に有名なヒダサンショウウオから細分化された種で、関東から中部地方にかけて生息しているらしい。
ちなみに、西日本に生息しているヒダサンショウウオは自分にとっては初めて出会った小型サンショウウオであり、非常に思い出深い種。今までにも見様見真似であるが、自力で発見してきた。
写真で見る限り、ヒガシヒダは通常のヒダより丸っこく、体色も青っぽく見える。
「本当にこんな宝石のようなサンショウウオを発見できるのか?」
期待と不安、それに自力でサンショウウオを発見できるようになってきた自負を抱きつつ、ポイントへ向かった。
想像を遥かに超える良質な生息環境、現る
事前に調べてアタリをつけていたポイントに到着。どうやらポイントの絞り込みは間違っていなかったようだ。すぐに長靴を履き、突撃する。突撃してすぐにわかった。
「ここ、絶対何かいる。」
想像を遥かに超える広大で良質な環境が目の前に広がっていたのだ。こんな環境を見つけることができただけで、かなり幸せ。生息環境そのものに感動し、ため息が出たのはイシヅチサンショウウオのポイント以来である。
探索開始!
生息環境のスケールの大きさに感動しつつ、この環境を壊さないよう、いつになく慎重に探索を開始した。歩き始めはほとんど生き物の姿はなかったものの、少しづつ標高を上げていくにつれ、生き物の影が見え始める。
目標に近づいている証拠である。
そして"森の宝石"に出会った。
環境が素晴らしいので、無造作に岩をひっくり返して荒らしたくなかった。とりあえずサンショウウオが好みそうな環境に到着するまで登る。そして怪しいポイントに到着。
自分のサンショウウオレーダーが何かを感じ取った。狙いを定め、倒木や岩を2つ、3つめくってみた。そして・・・
出た!ヒガシヒダサンショウウオだ!一見してすぐわかった。西日本のヒダとはまるで違う。メスだということもあるだろうが、大型でシルエットはバーバパパのように丸く、紫色が濃い。斑紋は黄色というより山吹色に近い。
見た目の美しさという点では日本サンショウウオ界でもトップクラスであろう。
ヒダと比べて似ているのは模様の配置だけ。別種になったことに対して納得感がこみ上げる。
まじまじと観察する。これぞ森の宝石箱や~。
とにかくボリューム感が凄まじい。大型種のイシヅチサンショウウオに迫る勢いである。感動していると近くで小さな幼体も姿を現した。
ヒダと雪の女王
初回の探索で気を良くした筆者。1か月後に再訪してみた。今までより高めの頻度で実家に現れたので両親も怪訝そうだ。生憎、この日は寒波がやってくる前日ということもあり、今冬一番の冷え込み。現場に到着すると何ともfrozenな景色が広がっていた。
もちろん生き物の気配もない。前回、メスや幼体を見つけたあたりを探索するが、ヒガシヒダの影はない。しばし、ヒガシヒダの気持ちになって考えてみる。今の時期ならこの辺りに居たいんじゃないか?いざ、探索してみると・・・
美しいオスを発見!まさか自分の推理が当たるとは。サンショウウオレーダー、快調である。
おわりに
これでまた「自力で生息地を特定し、出会えたサンショウウオ」が1種類増えた。それにしてもここ最近、自分のブログも含めて「自力」というキーワードが多すぎる。
いい年になっても、成長は嬉しい!ということ。実は生きていくにあたって大切にしている言葉がある。それは"死ぬまで勉強(生涯学習)"。
何歳になっても、新しい発見や成長を忘れたくないのだ。死ぬまで新しい発見と出来ることを増やしたい。まさかサンショウウオ探索がその一翼を担うことになるとは、全く想像していなかったが。